2018年8月19日日曜日

旅の憶えを残してみる(2015年8月 福島~新潟~長野)

 2015年8月10日月曜日。7時20分に会津若松駅前のホテルを辞す。
 すでに日差しは強烈で、今日も暑くなりそうな予感がする。

2018年8月4日土曜日

西に行くために北へ向かおう(2015年8月 埼玉~福島)

 例えばの話であるが、東京から大阪に行くのに、新潟や長野を通る行程を組む人はそういないと思う。
 心理学的に何というのかわからないが、人というものは、近道があればそこを通りたいという習性がある。用事もないのにわざわざ遠い経路を経る意味が見いだせない。普通はそうであろう。
 人が遠回りを肯ずることができる唯一の状況は、旅ではないかと思う。
 日頃、気ぜわしい移動ばかりをしていると、せめて旅の中だけでも遠回りをしたくなるし、旅程の端々にいろいろな目的を詰め込むと、自然と遠回りせざるを得なくなる。
 旅の本質とは、遠回りと寄り道にあると思う。今回は、拙宅のある埼玉から大阪を目指して、本州をじぐざぐに旅をしてみることにした。

2018年4月23日月曜日

ハローワーク発、金沢経由福井行き(2016年7月 福井鉄道福武線)

 ハローワークに求職者として登録をすると、月に1回求職活動をすれば、失業手当の支給が約束される。極論を言うと、1か月を30日だとして、1日を求職活動に費やせば、あとの29日は何をしてもよいことになる。世間からは怠惰のそしりを免れ得ないが、それは別の問題である。

2018年4月17日火曜日

鉄道の有効活用について(2016年7月 京急大師線)

 前に勤めていた会社の人から、「久しぶりに一杯どうですか」とお誘いが来た。
 その人が川崎在住なので、「お互いが東京まで出るのだったら、僕がそのまま川崎まで行きますよ」という話になった。
 せっかく川崎に行くのであるなら、京急大師線に乗ろう。
 そう決めて、僕はそのまま乗っていても川崎まで行く上野東京ラインの電車を品川で捨て、赤い快特電車に乗り換えた。

2018年2月26日月曜日

旅の情感と交感と(2015年6月 札沼線)

 沿線の人たちには大変失礼な話であるが、札沼線は地味な路線だ。
 札幌都市圏の通勤通学の重責を担っており、それがゆえに学園都市線なる別名を与えられてはいるが、それとて途中の駅までの話であって、その先には学園もなければ都市もなく、いわんや観光地などありもしない。
 僕個人の感覚としては、学園都市線という名前はどうにも違和感を禁じえないので、ここではあえて札沼線と呼ばせてもらう。
 その札沼線は、どちらかというと、地元の人が、自分の用事のために使う路線である。本来であれば、旅人の訪問は似つかわしくない路線であるが、あえてそこに僕はお邪魔してみることにした。

2018年1月5日金曜日

10年前の旅の話など(2008年1月 北陸)

 今さら10年前の旅を思い起こそうとしても、さすがに記憶が乏しく筆が止まる。
 ただ覚えているのは、その日は悪友T氏と、横浜は関内界隈の焼肉屋で会食した際にひどく酩酊し、酒の力で高揚した僕らはその足で関内駅のみどりの窓口に行って、当夜の寝台特急「北陸」の寝台券を買ったことだけである。
 と、書いたところでいろいろと思い出してきたので、少し筆を進めることとする。