2019年12月29日日曜日

南の島に僕の黎明を見る(2018年12月 沖縄・東陽バス)

 僕は長年てつおたをやっている。
 物心ついたときには既に電車や機関車が好きだった。そのうち列車に乗ることに喜びを覚えるようになり、大人になってからは、日本に存在する鉄道路線の全てにも乗った。

2019年10月14日月曜日

計画的な無計画の旅(2019年8月 長岡~新潟~会津若松~下今市~西新井)

 2019年8月14日、水曜日。
 目覚ましをかけていなかったが、自然と目が覚める。ベッドの上で一瞬、自分が長岡にいることを忘れて、今どこにいるのかと少し考える。不思議な話だが、旅先ではたまに自分がどこに泊っているのか、本当に一瞬だけわからなくなることがある。

2019年8月18日日曜日

あきらめが時に旅路をひらく(2019年8月 上野~長野~飯山~長岡)

 夏休みになると、どこかへ行きたいと思う。それも僕の悪いクセで、計画を立てるのではなく、その日の朝だとか昼ぐらいに、思いつきでどこかへ行きたくなる。
 だがあいにく、僕の勤め先は世間並みに8月の半ばに夏休みが設定されている。世間と同じであるならば、人混みに揉まれることは覚悟しなければならない。
 この時期は、当然ながら道路も新幹線も飛行機も混雑する。

2019年6月1日土曜日

面影探し(2015年7月 札幌~夕張~安平)

 2015年7月19日、月曜日。3連休の最終日である。
 北海道に限らず、3連休を使った旅といっても、遠出をする以上は、初日の前半と最終日の後半は旅先と家との往復に費やさねばならない。
 初日は、新幹線や飛行機から降りたらそのまま目的地に向かうだけなので、時間を持て余すことはない。だが、最終日は、帰りの新幹線なり飛行機の時間というリミットがあり、それまでの限られた時間でどこまで行けるかをあらかじめ計算して行動する必要がある。

2019年5月4日土曜日

敬意、忘我、そして情愛(2015年7月 網走~釧路~帯広)

 オジロワシが飛んでいる。背景にはオホーツクの海と雪をかぶった知床の山々。
 風景の話ではない。僕がこれから3時間ほど乗る列車のヘッドマークの話である。
 昔の国鉄特急のそれにありそうな古めかしいデザインではあるが、この列車が走る路線の見どころを1枚に集約していて見事ともいえる。
 3時間も世話になる列車である。ヘッドマークぐらいはきちんと見ておくのが、これから世話になる列車への敬意であり、礼儀だと思う。

2019年4月2日火曜日

【旅年譜】

僕がしてきた旅の一覧。都度追記する。
いずれは駄文の目次代わりにしていきたい。
詳細な乗車記録はここもしくはTwilogにも記録している。
 <以下、超縦長>

旅とは発見と思惟の積み重ねである(2015年7月 札幌~旭川~網走)

 2015年7月18日、土曜日。
 たった1か月前に来たばかりというのに、僕は新千歳空港の到着ロビーに立っていた。

2019年2月17日日曜日

伊勢を抜けて紀伊を巡って(2015年8月 三重~和歌山~大阪)

 ホテルで西側の部屋をあてがわれたので、ホテルの東側に面するエレベータホールに出た瞬間、強烈な朝の陽ざしに目を射られて一瞬だけ怯む。エレベータを待つ間に窓から下を覗くと、昇り始めた太陽が、津の街のあらゆる部位に陰影を生み出している。今日は2015年8月12日水曜日、快晴。

2019年1月3日木曜日

中部縦断(2015年8月 長野~静岡~愛知~三重)

 2015年8月11日、火曜日。
 そそくさと身支度と朝食をすませ、塩尻駅に向かう。
 今日はこの塩尻から三重県の津まで縦断することになっている。
 その長い旅程に、思わず武者震いする。